たなぼた

さえずり

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冬の蓮田 茶色く残った茎は折りがたく 黒いものは折りやすい 
夏の終わりに刈り取ったハチスはドライになっても見事な撥水性があるけれど 
黒くなってしまったハチスにはほんの僅かな撥水性しかない 
あれは土に返って 春に返る準備をしているのだ 

冬の蓮田を訪ねる者は少ない 
小さき小鳥たちが群れになって空を渡ったあと 
ざわざわと風が水面を横切り 
それっきりこれっきりひとりぼっちのような気がして 
我が肩を抱き 
ぽかんと空を見上げる 


冬晴れの青黒い空は深く遠いのに 
太陽の高度はもう春 


深呼吸した 


氷の下にほのかな水の音 
溶け出したばかりの水滴がさえずりっていた 



さえずりあって さえずりあって 
この世界春になるのよ 
さえずりあって さえずりあって 
愛しい者が もっと愛おしくなる 


ひとりぼっちなんかじゃなかったね 
今度は優しく笑って 
空を見上げる 


 

 

by 11hiyo | 2016-02-26 23:55 | sora | Comments(4)
Commented by lagoonchii at 2016-02-27 00:55
お写真にも、本文にも、感動致しました。
Commented by volontaire at 2016-02-27 03:09
何やら、人の姿を思い起こさせる写真です。
こんな風に凍って身動きとれなくても、必死に生きてるんですよね。
Commented by 11hiyo at 2016-02-27 21:50
> lagoonchiiさん

まあ・・! ありがとうございます ! (*^▽^*)/~~
Commented by 11hiyo at 2016-02-27 21:53
> volontaireさん

おこんばんは~
蓮の種は埋めただけじゃ発芽せず、殻を傷つけると良いと聞きました。
泥より出でることも、寒さに耐える力も相まって、すごい植物だなあと思います^^
夏になったら花も撮りに行きたいと思います (*^o^*)