たなぼた

風花の舞う日

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生命とは 時間と行動です 

造形とは 空間と物質です 

(中略) 

古いも新しいも 近代も古代も 一つの目的の為にあるので 
その目的とは 造形の実態というものを育てるしかありません 
一つの造形の真実が伝える感動しかないのです 
作品として 造形的に素晴らしいものを作り出す以外ないのです 

(中略) 

愛情です 
愛情が造形を創る 
体験 伝統 古典 近代様式 
工夫です ひらめき 
好きなのです 好きでないと出来ない!
・・
造形です 
生命が酔いしれる恍惚 露出 むき出し 汗 醜くさです! 
此れがものになるのです 

一つしかないのです 
差異のあなた一人が 
今現在のあなたの一つの形に 
一度しかめぐり合わない喜びなのです 

・・・

私と彼れとが一つになる 
私と花とが一つになる 
私と風とが一つになる 
精神の矛盾が一つの形になる 
・・

私が造形になってしまった 

・・ 

私の生命の限りを 
造形を抱いて 牛歩遅々と 大地を踏んで歩もう 
遠い道です 
続けるのです 
持続できることが 生きることが 
ものになるのです 
形になるのです 
線になるのです 




須田剋太 私の造形 

 ※

暖かかった昨日の鏡のように 今日は風花が舞って寒い一日でした 
それでも日差しが山を眠りから醒まそうとしているのでしょう 
木の芽が膨らんで 赤い稜線が 春を告げ 
小さな希望の 小さな喜びの ポッと心に灯をともしていくのです 


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あんまりそれが綺麗で どうしてか泣けて泣けて 
空は遠くて キラキラしていたのです 

 


by 11hiyo | 2017-01-31 20:29 | asita | Comments(4)
Commented by roseyrosey at 2017-01-31 22:48
いい詩ですねー。
心にズキューンと弾丸のように飛び込んできました。

どうしてか泣けて泣けて。。。
hiyoさんの言葉にもらい泣きしそう。。。
Commented by budoudana-de at 2017-01-31 23:26
こんばんは。
全ては愛から派生しますね。
広く深い愛ということ
一輪の花、青い空、木々を育む山々、視線、感触等々。
文字も造形物も愛の継続から生み出されると再認識です。
作者のほとばしる熱愛と真心が感じられて
こうした文章を作り上げずにいられない純真さにも感激します。
生きていくうちにどれほどこうした無垢な感動を持てるか
凡人は考えこみました。^^;

Commented by 11hiyo at 2017-01-31 23:36
> roseyroseyさん

おこんばんは~
すごい本でした。いろんな意味で。。
暮れからメルロ=ポンティを読んでいて、ただでさえ頭が真っ白になっているところに
この本を「難しいよ」と貸して下さった方がいて、
確かに難解で、そのベースが道元というあたりで何度もつまずいて漸くの読破でした。
 すごい落差でしょ? 道元についてはなにも知らぬが同然なのでかなり(゚Д゚;)でした。
須田は洋画家で書家。
独特の世界観は一目見たら忘れられない、強烈さです。
それが絵の具と命の格闘というあたりに本物のすごさを覚えた、
そんな一冊になりました。
格闘の末に生まれた言葉と絵と書と、ズキューン・・・
まさに、私もそんな感じでした。
明日本を返しに行こうと思います。
ほんのちょっとでも私も本物に近くなれたらなあと思ったと
貸してくれた人に話そうと思います。

今度松本に来られたら、閑散たる森にご案内しますね。
空が果てしなく遠く見える、
小さな小さな散策路の途上にあります。

コメントありがとうございました。
Commented by 11hiyo at 2017-01-31 23:44
>茜さん

おこんばんは~
コメントを拝読して、
やはり一草一花に日々向き合っておられるのだと思いました。
どうしたって非凡です。
須田も同じようなことを述べておりました。
「愛」って、どこか照れくさいような、恥じらいを感じてしまう言葉ですけれども、
そのものを愛する力がなければ、
新しい何か、オブジェ(造形)を生み出せないと己を奮い立たせるのは
まさに純真からの行為なのでしょうね。

上記の詩は、巻末近くにあったものを記しています。
そのなかでも、命とは時間と行動です。
のフレーズから目が離せませんでした。

生きている間に、どれだけ愛しいものを愛せるか。
その為にどれだけの時間と行動を起こせるか。
それが花であっても、人であっても、写真であっても、
関わり合った全てに、どれだけ真摯に向き合えるか。
重たい言葉だと思いました。

せっかく生まれてきたのですから、お互いに
たくさん愛して愛を残して生きていきたいですね。

コメントありがとうございました。